就業規則の作成を社労士に依頼する費用・流れ・選び方【2026年版】

目次

  1. 就業規則とは・なぜ必要か
  2. ネットのひな形では不十分な理由
  3. 社労士に依頼する場合の費用相場
  4. 就業規則作成の流れ・期間
  5. 就業規則作成に強い社労士の選び方
  6. 就業規則に盛り込むべき重要事項
  7. よくある質問(FAQ)
  8. まとめ

1. 就業規則とは・なぜ必要か

就業規則とは、会社が従業員に対して定めた労働条件・服務規律のルールブックです。

法的な義務

常時10名以上の従業員を雇用する事業主は、就業規則を作成して労働基準監督署に届け出る義務があります(労働基準法第89条)。届け出を怠ると30万円以下の罰金が科せられます。

10名未満でも就業規則が必要な理由

法律上の義務がない10名未満の事業所でも、就業規則がないと以下のリスクがあります。

  • 解雇・懲戒の根拠がなく、問題社員を解雇できない
  • 遅刻・欠勤への対応ルールがないため、労使トラブルに対応しにくい
  • 助成金申請の要件を満たせない場合がある
  • 採用時の条件を明確にできず、採用後のトラブルにつながる

2. ネットのひな形では不十分な理由

インターネット上には無料の就業規則ひな形が多くあります。しかし、そのままコピーして使うことは非常にリスクが高いです。

ひな形の問題点

① 自社の実態に合っていない ひな形は汎用的に作られているため、自社の業種・雇用形態・労働条件に合わない条文が含まれていることがあります。

② 最新の法改正に対応していない 労働関連法は頻繁に改正されます。古いひな形を使うと、法令違反の条文が含まれていることがあります。

③ 助成金要件を満たせない 助成金を申請する場合、就業規則に特定の条文が含まれていることが要件になる場合があります。ひな形にはこれらが含まれていないケースがあります。

④ 不利な条項が含まれていることがある 従業員に過度に有利な条項や、会社にとって不利な条項が含まれていることがあります。


3. 社労士に依頼する場合の費用相場

作成費用の目安

内容 費用相場
就業規則(新規作成・フルオーダー) 15〜30万円
就業規則(ひな形ベース・カスタマイズ) 10〜20万円
就業規則(改訂・修正) 5〜15万円
各種社内規程(テレワーク規程・育児介護規程等) 3〜10万円/本
労基署への届出代行 作成費用に含む場合が多い

顧問契約で作成する場合

顧問社労士に依頼する場合、顧問料に就業規則作成が含まれるケースと別料金になるケースがあります。契約前に確認しましょう。

費用を抑えるポイント

  • 自社の希望・条件を事前に整理してから依頼する
  • 複数の社労士から見積もりを取る
  • 規程の数を必要最小限に絞る(最初は基本就業規則だけ作成し、後から追加)

4. 就業規則作成の流れ・期間

Step 1: 初回ヒアリング(1〜2時間)
 → 業種・従業員数・雇用形態・労働条件を確認
 → 現在の問題点・トラブル歴を共有
 → 希望する就業規則の方向性を確認

Step 2: 草案作成(2〜4週間)
 → 社労士が草案を作成
 → 会社側に草案を提出

Step 3: 内容確認・修正(1〜2週間)
 → 会社側が草案を確認
 → 修正・追加事項をフィードバック
 → 社労士が修正版を作成

Step 4: 従業員への意見聴取
 → 就業規則の変更・作成時は従業員代表の意見聴取が必要
 → 意見書を作成

Step 5: 労基署への届出
 → 社労士が届出書類を準備・提出代行
 → 受理確認

Step 6: 従業員への周知
 → 就業規則は従業員に周知する義務あり
 → 社内掲示・配布・社内イントラ等で周知

期間の目安

全体で1〜2ヶ月程度が一般的です。急ぎの場合は2〜3週間での対応が可能な社労士もいます。


5. 就業規則作成に強い社労士の選び方

ポイント① 自社業種の経験があるか

業種によって就業規則に盛り込む内容が大きく異なります。飲食業・介護業・IT業など、自社と同じ業種の就業規則作成経験がある社労士を選びましょう。

ポイント② 助成金との連携を考慮できるか

将来的に助成金申請を検討している場合、助成金の要件を満たした就業規則を最初から作っておくと手間が省けます。「助成金申請を念頭に置いた就業規則を作れますか?」と確認しましょう。

ポイント③ 作成後のサポート体制

就業規則は一度作ったら終わりではありません。法改正・会社の成長に合わせて定期的な見直しが必要です。作成後のメンテナンス・更新を依頼できるかを確認しましょう。

ポイント④ 従業員目線でも公平な内容を作れるか

「会社に有利なだけ」の就業規則は、従業員のモチベーション低下・離職・トラブルの原因になります。会社と従業員の双方にとって公平な就業規則を作れる社労士を選びましょう。


6. 就業規則に盛り込むべき重要事項

最低限含めるべき事項(絶対的必要記載事項)は以下のとおりです。

項目 内容
始業・終業時刻 労働時間・休憩時間
休日・休暇 年次有給休暇・産休・育休等
賃金 基本給・各種手当・支払日・昇給
退職 退職手続き・解雇事由
安全衛生 健康診断・安全管理等

特に重要な任意記載事項

  • 懲戒規定: 問題社員対応の根拠となる重要項目。具体的な懲戒事由を列挙する
  • 副業・兼業規定: 副業を認めるか・制限するかを明記
  • テレワーク規定: 在宅勤務を認める場合に必要
  • ハラスメント防止規定: ハラスメント防止措置の義務化に対応

7. よくある質問(FAQ)

Q. 就業規則を作らないとどうなりますか? A. 常時10名以上の従業員を雇用している場合、就業規則の未作成・未届出は30万円以下の罰金の対象となります。また、就業規則がないと労使トラブル時の対応が極めて困難になります。

Q. 既存の就業規則を改訂する場合も社労士に頼んだ方がいいですか? A. 特に法改正への対応・助成金申請に向けた整備・トラブル防止のための強化が必要な場合は、社労士に依頼することをおすすめします。

Q. 就業規則は従業員に見せなければいけませんか? A. 就業規則の周知は義務です。社内への掲示・各従業員への配布・社内イントラへの掲載等の方法で周知する必要があります。周知していない就業規則は法的効力が制限される場合があります。

Q. パートタイム・アルバイト用の就業規則は別に必要ですか? A. 同一労働同一賃金の観点から、パートタイム・有期雇用労働者への適用ルールを明確にした就業規則が必要です。正社員と別規程を作成するか、正社員規程に別段の定めを設ける形が一般的です。


8. まとめ

就業規則の作成を社労士に依頼する場合のポイントをまとめます。

費用の目安

  • 新規作成(フルオーダー):15〜30万円
  • ひな形ベース:10〜20万円
  • 改訂:5〜15万円

期間の目安

  • 通常:1〜2ヶ月
  • 急ぎ:2〜3週間

選び方のポイント

  1. 自社業種の経験があるか
  2. 助成金との連携を考慮できるか
  3. 作成後のサポート体制があるか

ネットのひな形をそのまま使うリスクを考えると、社労士に依頼する費用は十分に回収できます。まずは無料相談で費用感・対応力を確認してみましょう。


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